【8月7日 AFP】ロシアのモスクワ(Moscow)は7日も、森林火災で発生したスモッグに包まれた。

 たれ込めたスモッグの向こうに太陽がぼやけた円形で浮かぶ中、人びとはマスクや湿った布を顔にあてて市内を歩いている。戸外にいるだけで目が不快になるほどだ。

 クレムリン(Kremlin)や大聖堂の黄金のドーム屋根などモスクワ中心部の観光名所も分厚いスモッグでかすんで見える。自動車は昼間からヘッドライトをつけて走っている。

 スモッグは住宅や事務所だけでなく、世界で最も深い地下鉄の1つとされるモスクワの地下鉄構内にも入り込んだ。

■大気中の一酸化炭素濃度、基準の5倍に

 露日刊紙コメルサント(Kommersant)は、ロシアの汚染監視当局によればモスクワの大気中の一酸化炭素濃度は公衆衛生上の最大許容値の5倍に達したと報じた。

 保健専門家たちは最良の対策は週末にモスクワ市を離れることだとアドバイスしている。海外旅行のパックツアーは完売し、モスクワを離れる列車や航空機の空席に人びとが殺到した。

 またロシア非常事態省によれば、過去24時間で244か所の火災が鎮火した一方、新たに290か所で火災が発生し、火災発生件数が鎮火件数を上回っているという。(c)AFP