【7月21日 AFP】20日に映画『バットマン(Batman)』シリーズ最新作のプレミア上映会が行われていた米コロラド(Colorado)州の映画館で起きた銃乱射事件で、現場で逮捕されたジェームズ・ホームズ(James Holmes)容疑者(24)が、この2か月の間にインターネット通販で6000発以上の銃弾を買い込んでいたことが明らかになった。

 事件が起きたデンバー(Denver)郊外オーロラ(Aurora)の警察当局によると容疑者は同時期、地元の銃販売店で突撃ライフル1丁、グロック社製の拳銃2丁、散弾銃1丁の計4丁も購入していた。

 大量の銃弾のうち約3000発が突撃銃用、約3000発が拳銃用、約300発が散弾銃用だった。銃弾はすべて合法に購入されていたという。

 オーロラの警察署長は、容疑者が所有していた武器、弾倉、銃弾すべて合法的に入手、所有されていたものだと発表した。

 また、口径0.223インチの突撃ライフル用弾倉もインターネット通販で複数購入していた。中には現場から押収されたドラム弾倉もあり、専門家はこの弾倉を使えば1分で50~60発を連射することができると説明している。これまでの捜査で判明している限り、容疑者は非常に速いペースで乱射したと思われる。

 この乱射事件による死者は12人で、10人は即死だった。また警察は死傷者の数を71人から70人に訂正した。

 また警察署長は、「(上映ホール内の)ほとんど全員が撃たれた」と語った。病院に搬送されたうち数人は、避難しようとする混乱の中でけがをしたという。

 米国では同様の事件が起こるたびに銃規制に関する論議が復活する。合衆国憲法では数に制限なく銃を持つ権利が認められているが、全米ライフル協会(National Rifle AssociationNRA)は、バラク・オバマ大統領(Barack Obama)が国連協定を根拠にした銃規制を検討しているとして非難している。(c)AFP