【1月28日 AFP】ウガンダで同性愛者の人権擁護に取り組んでいた活動家の男性が26日、首都カンパラ(Kampala)の自宅で殺害されたことが、警察などの話で明らかになった。

 デービッド・カト(David Kato)氏(43)は、自宅に侵入した何者かによって頭を数回殴られ、病院に搬送される途中で死亡したという。警察は、同氏が同性愛者であることと殺人とは無関係との見解を示している。

 ただ、カト氏は前年、反同性愛を標ぼうする地元タブロイド紙ローリング・ストーン(Rolling Stone)に顔写真と名前を掲載され、「若者たちを同性愛者に勧誘している」と非難されていた。同紙は前年末にも、同性愛者の権利を求める活動家を「縛り首にしてしまえ」と扇動していた。

 今回の事件を受け、国際社会には大きな衝撃が広がっている。バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は「深い悲しみを覚える」との声明を発表した。また、国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は、同性愛者差別を無視してきたとしてウガンダ政府を非難した。
 
 ウガンダでは同性愛が違法とされており、同性愛行為に死刑や終身刑を適用することを盛り込んだ厳罰化法案が国会に提出されている。(c)AFP/Ben Simon

【関連記事】
同性愛が違法のウガンダ、過激な反ゲイ紙 議会には死刑法案も
アフリカの「同性愛」事情、死刑が適用される国も