【11月29日 AFP】イラン国営メディアによると29日、同国の首都テヘラン(Tehran)市内の2か所で爆発があり、同国の核科学者1人が死亡、別の核科学者1人が負傷した。この2人の妻もそれぞれ負傷した。

 イラン国営テレビのウェブサイトは「犯罪的テロ攻撃で、シオニスト政権(イスラエル)の工作員らが、出勤途中だった2人の優れた大学教授を攻撃した」と報じた。イラン・ファルス(Fars)通信によると、いずれの現場でもオートバイに乗って近づいてきた男が科学者夫妻の乗った車に爆弾を仕掛けたという。

 死亡したマジド・シャハリアリ(Majid Shahriari)教授は、テヘラン北部のシャヒード・ベヘシュティー(Shahid Beheshti)大学の核工学部に所属していた。

 また、ニュースサイトMashreghnewsによると、負傷したフェリドゥン・アバシ(Fereydoon Abbasi)教授は核物理学の博士号を持ち、国防省で核の研究を行っていた。「放射性同位元素を分離できる数少ない専門家の一人」で1979年のイラン革命以降、革命防衛隊の一員だったという。

 テヘランの副市長はイラン学生通信(ISNA)に「シャヒード・ベヘシュティー大学の教授2人の暗殺事件は現在捜査中。捜査結果は発表されることになる」と述べた。(c)AFP