【3月24日 AFP】米ミシシッピ(Mississippi)州フルトン(Fulton)で、レズビアンの女子生徒が自身の高校のプロム(卒業記念ダンスパーティー)にタキシードを着て女性の恋人を連れて参加しようとしたところ、高校側がプロムを中止したとして訴えていた問題で、米連邦地裁は23日、学校側は女子生徒の人権を侵害したとの判断を下した。

 裁判所は一方で、保護者らがすでに全生徒を対象とした「私的な」プロムを開く準備を進めていることから、学校主催のプロムを開く必要はないとした。

 この生徒は、コンスタンス・マクミレン(Constance McMillen)さん(18)。マクミレンさんは今月、高校側からプロムにはドレスを着用し、男性の相手を連れて参加するようにと言われたことを受け、女性の恋人を連れて行く権利を侵害されたとして通学区を訴えていた。この裁判は、全米で大きな注目を集めていた。

 マクミレンさんは、不当な差別を受けたとする自らの主張を認めてもらえて「すごく気分がいい」と心境を語った。さらに、「わたしが高校側に望んでいたのは、プロムに参加することを望むほかのカップルと同じように、わたしとわたしのガールフレンドを扱ってもらうことだった」と語った。

 裁判でマクミレンさんの代理を務めた、米人権団体「米国自由人権協会(American Civil Liberties UnionACLU)」は、今回の連邦地裁の判断について、「学校で不当な扱いを受けずに自分らしくあることを望む、すべてのレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの生徒たちにとっての勝利だ」とする声明を発表した。(c)AFP