【6月11日 AFP】中国国営新華社(Xinhua)通信は11日、全国大学統一入試でカンニングに使うようにと、生徒らに電子機器を販売した吉林(Jilin)省の高校教師2人が逮捕されたと報じた。

 同報道によると、同省松苑(Songyuan)市の教師2人は7-9日に実施された統一入試中に回答を送信する目的で試験前に、イヤホンと受信機のセット27台、計40万元(約575万円)相当を生徒の保護者に販売した。

 競争の激しい全国大学統一入試は今年、約1000万人の生徒が受験した。中国の各家庭では、子どもたちが高等教育を通じてエリートの仲間入りをするか、一般的な労働者になるかがほぼ決定されるとみなして、同試験を重要視している。

 一方、中国政府当局は今年、公務員試験の受験者1000人が、同様の送信機セットを使用したカンニングで摘発された事態を受け、対策強化を宣言していた。今回逮捕された高校教師2人は有罪の場合、3年以下の禁固刑に処される。他方、実際にカンニングが行われる前に摘発されたため、生徒たちが起訴されることはないという。(c)AFP