【2月19日 AFP】米テキサス(Texas)州ダラス(Dallas)郡の地方裁判所の金庫の中から、1963年11月22日に暗殺されたケネディ元大統領の暗殺関連資料が発見された。同郡地方検事が18日、記者会見で明らかにした。

 会見したクレイグ・ワトキンス(Craig Watkins)地方検事によると、資料は地裁建物の11階にある金庫から見つかり、十数個の箱の中に保管されていたという。同検事は「金庫で発見された証拠品はすべて公開する」と述べた。

 公開された資料には、暗殺の実行犯とされるリー・ハーベイ・オズワルド(Lee Harvey Oswald)の衣服やオズワルドを殺害したクラブ経営者ジャック・ルビー(Jack Ruby)が犯行時に身につけていた革製ホルスターとメリケンサックなどがある。

 資料の中には、オズワルドとルビー(Jack Ruby)の会話を記したとされるメモも含まれていたが、同検事はこのメモは偽物の可能性が高いとした。米メディアが報じたメモの記載内容によると、2人は事件発生の1か月前にケネディ暗殺計画について話し合っていたという。オズワルドは裁判を受けることなく死亡している。

 ワトキンス検事はこの会話が本当にあったかどうか分からないとし、「分かっているのは、このメモで元大統領の暗殺にまつわる陰謀の有無についての議論が再燃するだろうということだ」と語った。

 同検事の部下のテリ・ムーア(Terri Moore)氏も、地元紙ダラス・モーニング・ニューズ(Dallas Morning News)に対し、このメモは「当時の地方検事が映画のために作成したもの」との見解を示している。

 前年に就任したワトキンス検事が資料の存在を知ったのは就任後で、証拠品の調査は終わっていないという。(c)AFP