【7月4日 AFP】アフリカ、コンゴ民主共和国(旧ザイール)東部の村で2日、横転した給油トラックが爆発、炎が村に燃え広がり、230人以上が死亡、多数が負傷する事故が起こった。

 2日の夜半、同国南キブ(Sud-Kivu)州のサンジュ(Sange)村でトラックが横転、積載されていた石油をあさって集めようと、子どもを中心とする村人たちがトラック周辺に群がっていたところ火があがり、泥とわらでできたこの村の家々を飲み込んだ。

 目撃した教師のトンド・サヒジラ(Tondo Sahizira)さん(28)は「みんな逃げようとしたが火につかまり、灰になってしまった」と語った。火はさらに、南アフリカで行われているサッカーW杯を観戦するために多くの人が集まっていた村の映画館に燃え移った。

 約5万人が住むサンジュは同州の州都ブカブ(Bukavu)南方70キロに位置し、ブルンジとの国境に近い。

 サヒジラさんによると、トラックの運転手は自力で脱出した後に村人たちに、爆発する危険があるから急いで離れるよう警告した。しかし「石油が漏れだしていたのに、村人たちは言うことを聞かずに石油を集めようとやってきた。2、3分後に爆発が起き、トラックごとあっという間に炎に包まれてしまった」と言う。(c)AFP/Jean-Baptiste Badhera