【3月25日 AFP】4月で12歳を迎える少女アビゲイル・ブレスリン(Abigail Breslin)は、既にアカデミー賞ノミネートなど、何歳も年上のベテラン俳優たちがうらやましがる経歴を持っている。

 これまで、アカデミー賞助演女優賞候補となった『リトル・ミス・サンシャイン(Little Miss Sunshine)』を含む約15本の作品に出演。『リトル・ミス・サンシャイン』では、崩壊寸前の家族に囲まれ、美少女コンテストへの出場を夢見る少女を演じている。

 米国で4月に公開予定の出演作『Nim's Island』では、科学者の父とともに海で遭難する少女を演じている。公開を前に開かれた記者会見では、「誰も知らない、地図にも載っていない島で暮らす少女と父親の物語」と語っていた。米国で人気の人形シリーズ「American Girl」からアイデアを得た新作映画『Kit Kittredge: An American Girl』にも出演する。

 普段のブレスリンは、彼女がスクリーンで演じる早熟な少女たちほど自信があるようには見えない。しかし、その並外れた才能と、映画界でも屈指の有名なスターたちにも引けを取らないその能力で、ハリウッドで最も稼ぐ子役のひとりになった。

 短いキャリアの中でも著名人たちと共演してきたが、『Nim's Island』ではジョディ・フォスター(Jodie Foster)と共演する。子役時代から活躍してきたフォスターは、子役たちが陥りやすい落とし穴についてはよく知っている。そんな彼女も、ブレスリンはスクリーンでは自然とその才能を発揮し、演技していないときはしっかりとした子どもだと語る。

「ブレスリンにはわたしに無いもの、わたしが同じ年代ときには持っていなかったものがある。自分の感情をしっかりとらえることができるの。本当に女優に向いているわ」

 ブレスリンが賢い少女で家族がつねに支えているから、子役としてどのように振る舞うべきかは特に助言はしなかったという。

 ニューヨーク(New York)生まれのブレスリンは、3歳の頃からテレビCMなどに出演。2002年にM・ナイト・シャマラン(M. Night Shyamalan)監督の『サイン(Signs)』で、メル・ギブソン(Mel Gibson)の娘役として映画デビューを果たした。2004年の『プリティ・ヘレン(Raising Helen)』では、俳優の実兄スペンサー(Spencer Breslin、15)と共演している。

 トップスターと共演しながらも、「嫌いなことは早寝早起き」と語り、同年代の子どもたちと同様の素顔も見せる。家庭教師を雇っているため、朝早くから登校せずに済んで助かっているそうだ。

 女優としての輝かしい未来を阻む可能性があるものが、1つだけあるという。それは、彼女が大の動物好きだということ。自宅では犬2匹、猫2匹、亀1匹を飼っており、大人になったら獣医になりたいという。『Nim's Island』でも動物と共演できたことが最高だったと語った。

「アシカに乗るスタントをやったけど、とても楽しかった。アシカは大好き。近付いてキスをしてくれるから」(c)AFP/Paula Bustamante