【5月7日 CNS】第20回上海国際自動車工業展覧会(上海モーターショー2023)が4月18日に開幕し、8日間にわたって1000社以上の企業が参加した。これは、世界で最大級の自動車展覧会の一つとなった。今回の展示面積は36万平方メートル超で、1500台以上の車両が展示された。そのうち、新エネルギー車(NEV、新エネ車)は3分の2を占め、本展覧会の「主役」となった。

 展覧会期間中、多くの国際自動車メーカーが、新エネルギー車に全面的に取り組む計画とロードマップを発表した。多数の世界的な従来ガソリン車メーカーが、個別化・ハイエンドの方向に向かって発展していることを示し、本展覧会の目玉となった。

 上海モーターショーで、中国の各新エネ車メーカーは、車載用のスマートデバイス、スマートシャシー・操作システムやスマートパワーシステムなどを展示し、特に「スマート+低炭素」という新たなトレンドが新エネ車分野で密接に結びついている。業界関係者によると、中国の新エネ車のスマート化競争はすでに始まっており、この産業への需要は大きな高まりを迎えるかもしれないという。

 自動運転からスマート車室に、操作システムから車両とクラウドの相互接続に至るまで、多様な新技術が自動車に適用され、多様なスマート応用シーンが拡大している。

 例えば、中国の国有自動車大手の長安汽車(Changan Automobile)傘下の電気自動車(EV)ブランド「阿維塔科技(Avatr)」は、全車種に華為技術(ファーウェイ、Huawei)のハイエンドスマート運転システムADS2.0を追加している。これにより、高精度地図に依存しなくても、より多くの都市と地域でスマート運転が実現できる。

 完成車メーカーの他、多くのスマート産業チェーンの企業も新たなスマート製品を展示した。運転中に周辺の道路状況に基づいてリアルな3D地図ナビゲーション画面をリアルタイムで生成する機能、リモートパーキング、メモリーパーキング、駐車時衝突緊急ブレーキなどの機能がとりあげられた。

 今回の上海モーターショーで示された「新エネルギー」のトレンドは、中国の自動車市場で「電気化」の発展トレンドをダイレクトに表している。中国汽車工程研究院ディレクターの抄佩佩(Chao Peipei)さんは、「私たちは前回の業界調査を経て、ユーザーが自動車製品に関心を持つ点が機械的製品からスマート端末やエネルギー端末に変わっていることを知った。消費者の関心は、従来の安全ラインに加え、スマートインタラクションやヘルシーな車室にも及んでいる。将来の技術革新は、ユーザーのニーズを中心に行われるだろう」と述べた。(c)CNS/JCM/AFPBB News