【7月16日 AFP】18日に90歳の誕生日を迎える南アフリカのネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)前大統領。政界を引退してから約10年が経過し、公の場に姿を見せることも少なくなってきたが、反アパルトヘイト闘争のアイコン的存在たるその影響力は、いまだ衰えることを知らない。 ■新「マンデラ氏グッズ」も登場 ネルソン・マンデラ基金(Nelson Mandela Foundation)は、誕生日を記念して、「マディバ(マンデラ氏の愛称)」グッズの新しいラインナップを発表。便乗したニセモノグッズへの注意を呼びかけている。さらには、マンデラ氏の顔が刻印された5ランドの記念コインと記念切手も発行された。 かつて『自由への長い道―ネルソン・マンデラ自伝(Long Walk to Freedom)』で彼の人生に思いを巡らした読者は今、最新刊『Hunger for Freedom: The Story of Food in the Life of Nelson Mandela(自由への渇望:ネルソン・マンデラの人生における食の物語)』やコミック本で、彼の好物について知ることができる。 最近『Nelson Mandela: A Very Short Introduction』を著したエレケ・ボーマー(Elleke Boehmer)氏は、「ネルソン・マンデラはブランド名です。国際的なアイコンで、名前だけでも商品になります」と語る。 大統領を5年務めたあと1999年に政界を引退。以来、マンデラ氏は、そのエネルギーの大半をエイズ撲滅キャンペーンや恵まれない子どもたちの支援に注いできた。 エイズ撲滅キャンペーンの一環としての「46664コンサート」(46664は獄中時代の囚人番号)は、これまでに数百万ドルを集めた。前月にロンドン(London)のハイドパーク(Hyde Park)で開催された90歳記念コンサートには、エイミー・ワインハウス(Amy Winehouse)、ウィル・スミス(Will Smith)、アニー・レノックス(Annie Lennox)ら、そうそうたるメンバーが出演した。 ■マンデラ効果で、セレブらも慈善活動に協力 高齢のマンデラ氏にとって長旅は容易なものではないが、自分の存在が絶大な効果を生むことは認識している。90歳記念コンサートの発表会見で、同氏は「すっかり引退してもいい年頃ではあるが、友人たちやネルソン・マンデラ基金は、わたしの90歳の誕生日を利用して資金を集めたいと考えている。わたしも、そういった彼らの期待に応えたいんだ」と話している。 同基金のAchmat Dangor会長は、マンデラ氏の存在の大きさを語る。「マンデラ氏のキャンペーンには、セレブたちが参加したがります。セレブたちを通じて、多くのことが達成されてきました。聴衆はセレブの話に耳を傾け、そしてわれわれのメッセージを理解します」 同基金は前月、コンサートに合わせて、「46664」の番号が刻まれた金、銀、プラチナの腕輪を発売した。10年間で250万個を売って、10億ランド(約140億円)のエイズ撲滅用資金を集めたい考えだ。 その一方で、冷ややかな声も聞かれる。ヨハネスブルク(Johannesburg)の「The Star」紙は最近、次のような読者の声を載せた。「真の英雄たるマンデラ氏が、資金集めのためとはいえ90歳になってなお、スーパーモデルやF1ドライバーといったANC(与党アフリカ民族会議)のAの字も知らない連中と抱き合う必要があるのだろうか」 同基金が、「未公認」のマンデラ商品に目を光らせるのも、驚くべきことではない。基金は、マンデラの名前を冠した子ども向け塗り絵ブックが未公認であるとの広告を新聞に掲載した。マンデラ氏の顔をプリントしたTシャツのデザイナーに対しては、法的手段に訴えている。「第2のチェ・ゲバラ(Che Guevara)にはしたくないですから」とDangor会長は語った。(c)AFP