ヤモリをまねた超極細毛で壁を這うロボットを開発、カナダ大
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■性能試験で良好な結果
研究チームを率いたマイク・ヘンリー(Mike Henrey)氏は「このアプローチは、技術的な解決策を自然界から得るバイオミミックリー(Biomimicry、生物模倣)の一例だ」と語る。
アビゲイルの「乾燥接着面」は現在、オランダ・ノルトワイク(Noordwijk)にあるESAの欧州宇宙技術研究センター(European Space Research and Technology Centre、ESTEC)の物性試験場で性能試験が行われている。
ESAによると、無重力ではないが宇宙空間の真空と温度を再現している試験場でテストしたところ、接着力が非常に良く発揮されることが分かったという。
ESAの専門家、ローラン・パンバギアン(Laurent Pambaguian)氏はプレスリリースの中で「真空チャンバーの中で、微小な押し込み深さを計測する装置を使って乾燥接着面の接着力を精密に調べた。実験の成功は、(この種のロボットを)いつの日か宇宙施設に配備することが可能になるかもしれないことを意味する」と述べた。
アビゲイルには4つの方向に動かすことができる脚が6本あり、水平の環境から垂直の環境に移行できるようになっている。