世界の気温、今世紀中に2.6度上昇の見通し 国連が警告
このニュースをシェア
【10月21日 AFP】国連は21日、温室効果ガスの排出削減に向けた各国の取り組みは、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の目標達成には程遠く、今世紀中に世界の気温が産業革命前と比べて2.6度上昇する見通しだと警告した。
国連環境計画(UNEP)の報告書は、地球温暖化対策をめぐる各国の言葉と行動の間に大きな隔たりがあることを浮き彫りにするとともに、11月の国連気候変動枠組み条約第31回締約国会議(COP31)に臨む各国首脳が直面する課題を提示した。
年次報告書「排出ギャップ報告書」によると、各国が最新の気候変動対策に関する公約を完全に履行したとしても、2100年までに世界の平均気温は産業革命前と比べて2.6度上昇する可能性がある。
これは、気温上昇を2度より十分低く抑え、1.5度以内に抑える努力を続けるという、パリ協定で合意された歴史的な目標を大幅に超える水準となる。報告書は、数十年にわたる気候変動への対策不足によって、気温上昇を1.5度以内に抑える可能性は「失われた」と指摘した。
国連のアントニオ・グテレス事務総長は、報告書の発表に際して声明を出し、「世界はもはや気温上昇が1.5度の上限を超えることを避けられず、その影響はすでに壊滅的なものとなっている」と述べた。
さらに、「甚大な被害をもたらす洪水、猛烈な熱波、燃え広がる山火事によって人命が失われ、経済がまひし、格差が拡大している。温暖化への責任が最も小さい人々が真っ先に、そして最も深刻な被害を受けている」と警告した。
報告書によると、2025年の世界の温室効果ガス排出量は、過去最高を記録した2024年とほぼ同水準だった。両年の差は極めて小さく、増減を判断できないほどだった。
一方、気候変動の主な原因となっている石炭、石油、天然ガスの燃焼による二酸化炭素(CO2)排出量は、前年からわずかに増加した。
グテレス氏は、気候変動による被害の深刻化から人類を守るには、排出量の大幅かつ早急な削減が必要だと指摘。しかし現実には、「排出量は依然として過去最高水準にあり、各国の気候変動対策計画や現在の政策は必要な水準を危険なほど大きく下回っている」と述べた。