■ネットリンチ

同じく間違えられたインドネシア人のウィンストン・リー氏も、憎悪に満ちたメッセージが殺到したのを受け、TikTokで犯人捜しをする特定班に直接呼び掛けた。

「私はインドネシア人だ。最近のコーネル大学の事件で名前が挙がっているウィンストン・リーではない」と説明。

「誰かに連絡したり、タグ付けしたり、非難したりする前に、捜している人物の身元を確認して」と付け加えた。

米ペンシルベニア大学に通う中国系米国人のウィンストン・リー氏も、同様のメッセージが殺到したことを受け、リンクトインのプロフィルに「私はコーネル大学の学生ではない」との注意書きを追加した。

しかし、こうした訴えも、インターネット掲示板「レディット」で「オンラインハント」と呼ばれる犯人捜しを沈静化させることはできなかったようで、多くのユーザーがネット上で調査にのめり込んでいる。

韓国人留学生のウィンストン・リー氏について十分な裏付けが取れた情報がほとんどない中、ユーザーたちはその居場所を突き止めようと執拗(しつよう)に調査を続けた。

レディットの投稿には、ウィンストン・リー氏が現在、韓国軍で兵役に就いていると主張するものもあった。X(旧ツイッター)の投稿には、ウィンストン・リー氏がコーネル大のキャンパス内で目撃されたとの情報提供を受けたというものもあった。

他の被告6人と同じような名前を持つ男性たちも、誹謗中傷や脅迫のメッセージを受け取ったと訴えている。

ポッドキャスト番組の司会者ブラッド・ポルンボ氏は、「こうした社会正義の戦士(ネット上で社会正義を過剰に主張し他者を攻撃する人)は、全く無関係な人たちにメッセージを送り、嫌がらせをしている」と指摘。

「こうした問題は刑事訴訟手続き、または何らかの公正な手続きを通じて裁かれるべきであり、ネットリンチや魔女狩りによって裁かれるべきではない」と述べた。