「生まれながらの束縛」 観光地バリのすぐそばで続く奴隷制の実態
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■独立しているが、まだ奴隷
別の貴族女性、タム・ランブ・マルガレータさん(通称:ママ・マルガレータ)は、自身が暮らすプライリウ村での奴隷制の束縛を緩めるため長年努力している。中央政府に働きかけるため、首都を訪れたこともある。
タムさんは「読み書きできないと、多くのことを理解できない」と述べ、従属層の人々を自分の子どもたちと一緒に学校に通わせた。
息子のウンブ・レミさんは、地元の女性20人が、何か月もかけてつくる手織り織物「イカット」を販売するため、観光客向けにギャラリーを営んでいる。イカットの製作者の中にはアタの人々も数人含まれている。
背の高い魔女の帽子のような形の伝統的な家に従属層の人々とその子どもたちと共に暮らしているタムさん。
タムさんは彼らが自身の元から離れることに「反対しない」と述べ、「自ら逃げ出す」ことがあっても「構わない」と言う。しかし、現実的には生活手段がないことから、誰もこの場所を離れようとはしない。
独立しようとする従属層でさえ、しばしば主人に縛られたままとなっている。
ナプ村のあるアタの男性は、若い頃に主人にこき使われ、虐待されたが、今でも主人が住まなくなった古い家で暮らし、家族を養っている。
この男性は自分で育てた家畜を売り、政府の助成金を利用して4人の子どものうち2人を大学に送ることができた。
しかし、トウモロコシ、キャッサバ、野菜を育てている土地は主人のものであるため「必要とされれば主人のところに向かう」と話す。
男性は「主人たちが私たちに命令するのはとても簡単だ。しかし、私は直接反抗しなかった。その代わりに自分の道を作り、自由がどのようなものかを見ることができた」とAFPに語り、「今ではルールがあり、私たちを守る法律がある。おそらくマランバもそれを理解しているので、もうあまり私たちを困らせない」とも述べた。
この男性の立場は奴隷のままだ。しかし、自身の子どもたちが「マランバから自由になる」ことを夢見ていると話し、「知識があれば私たちは自由だ」と続けた。(c)AFP/Eric BERNAUDEAU