ネパール・中国土石流発生から1週間、死者1000人超 不明者の捜索難航
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■気候変動の影響
ヌワコット郡にいるAFPのカメラマンは1日、泥に埋もれた家財道具を必死に掘り起こしたり、がれきの中で雨風をしのぐためにビニールシートを張ったりする人々の姿を目撃した。
行方不明者リストに含まれる外国人は、ネパールで583人、中国で261人。国籍は30か国以上に及ぶ。ヒマラヤでのトレッキングに訪れた観光客や、チベット自治区の聖地カイラス山に巡礼していたヒンズー教徒も含まれている。
カトマンズの政府当局は、復興費用が「数十億ドル」に上る可能性があると発表している。しかし、ネパール経済はすでに圧迫されており、この規模の災害に対応するための資源は限られている。
各地に農村部が広がる人口約3000万人の同国では、この大規模災害に対する怒りの声が高まっている。地球温暖化を引き起こす温室効果ガスの排出にはほとんど寄与していないにもかかわらず、その影響に苦しむ国の一つとなっているためだ。
カナル外相はAFPに対し、「この災害は気候変動がネパールにもたらすリスクへの警告信号として捉えられるべきだ」とし、支援は「気候正義(クライメート・ジャスティス)の観点から捉えられるべきだ」と強調した。
科学者によると、世界最高の山脈であるヒマラヤ山脈は地球の気温上昇に伴い急速に温暖化しており、氷河の融解が加速しているという。
ヒマラヤ山脈とヒンドゥークシ山脈を含む広大な地域の氷河は、山岳地帯の約2億4000万人と、その下流にある南アジアおよび東南アジアの河川流域に暮らす16億5000万人にとって重要な水資源となっている。
「これはヒマラヤ地域全体の文明に影響を与える」とカナル外相は指摘した。
■亡命チベット人、中国当局の発表に不信感
ネパール当局によると、同国では1日までに1050人の遺体が収容され、3916人が行方不明となっている。一方の中国国営メディアは、中国側では16人が死亡、546人が行方不明としている。
両国での死者数は1066人、行方不明者は4462人だ。
しかし、中国では、チベット自治区への外国メディアの立ち入りが大幅に制限されており、公式な情報源は中国当局のみとなっている。
国営新華社通信は、被災地では兵士を含む2000人以上が救助活動にあたっていると報じている。1日には、救助隊が「生存者の捜索、道路の補修、通信基地局の設置、送電線の復旧に向けて昼夜を問わず活動を続けている」と伝えた。
こうした状況を受け、国外の亡命チベット人の支援団体は、災害に関する中国側の発表内容に疑問を呈し、政府が情報を矮小化していると指摘。被害や死傷者数に関する「完全で検証可能な情報の開示」を求めている。
この指摘に対して中国当局は「情報の公開はオープンで透明性が高く、タイムリーに行われている」と主張。「悪意ある中傷だ」としてこれらの主張を一蹴した。(c)AFP/Pitcha DANGPRASITH with Paavan MATHEMA in Kathmandu