【8月27日 AFP】中国が台湾への圧力を強める中、先月台湾周辺海域に展開された中国の海警局船や科学調査船などの数が過去最多を記録したことが、台湾の海岸巡防署(海上保安庁に相当)がAFPに開示したデータで分かった。

海岸巡防署は深刻化する情勢に警戒を強めており、専門家らは中国の動きについて、将来的な潜水艦戦を見据えて海域と海底地形に関する情報のデータ収集を進めていると分析している。

中国共産党(中華人民共和国)は民主主義の台湾について、一度も統治したことがないにもかかわらず、自国領土の一部だと主張し、武力行使による併合も排除していない。さらに、台湾周辺海域の管轄権も主張している。

AFPが取得した公式データによると、7月に台湾周辺で確認された中国船の数は過去最多の244隻に達し、1日当たり約8隻が展開されていた計算になる。

今年6月の55隻、5月の30隻、そして昨年7月の58隻から急増している。

8月に入ってもその勢いは続いており、21日までに152隻が確認された。

中国船の約60%が海警局船、残りが調査船や公船となっている。

なお、上記の数字に中国軍が毎日のように台湾周辺へ展開させている軍艦は含まれていない。

中国は以前からアジア太平洋地域、特に複数の国と領有権を争う南シナ海に海警局船や調査船を派遣してきた。

政府高官や専門家らは、中国がこうした船舶を用いて領有権を主張し、戦争に至らない手段で圧力をかける「グレーゾーン戦術」を駆使していると指摘する。

海岸巡防署のデータによると、今年5月以降に台湾周辺で確認された中国船の数は1247隻に上る。

同署の高官は、「状況がますます深刻化しているというのは、台湾周辺海域で中国公船の数が増加しており、特に7月に著しい増加が見られたことを意味する」と述べた。

同高官は、「中国共産党が台湾を統治したことは一日たりともない」と強調し、中国共産党には「陸上での主権を有していない以上、海洋における排他的経済水域(EEZ)を主張する権利もない」と訴えた。