「妥協しない」異動20回の名物官僚、インドの食品安全改革を強行 業界反発も市民は支持
このニュースをシェア
■これまでの異動は20回以上
5月に就任したばかりのムンデ氏は、批判の多くは筋違いだとし、営業免許が停止されたのは一部のみだと主張する。
「人の胃袋に入るものである以上、不衛生で危険な食品については妥協しない」と自らの行動について説明した。
インドの食品安全問題について専門家は、構造的な問題であり、検査だけでは解決できないと指摘する。
人員不足は最大の課題の一つだ。マハラシュトラ州の規制当局職員は400人未満だが、本来であればその倍以上の人数が必要とされている。食品安全コンサルタントのサンジャイ・インダニ氏は「適切に機能させるには、理想的には2000人必要だ」と語る。
多くの住民は、権力者の利益を損ねた官僚が頻繁に異動させられるインドの慣習を背景に、ムンデ氏が抜本的改革を完了するまで同じ職に留まれないのではないかと懸念している。
事実、ムンデ氏をめぐっては、20年以上のキャリアで20回以上異動させられたと報じられている。
それでも、同氏は億万長者のハルシュ・ゴエンカ氏を含む裕福で影響力のある人々からも支持されている。
ゴエンカ氏はSNSへの投稿で、「権力者が一般人と同じように扱われることほど、市民の信頼を素早く回復させるものはない。それをもたらした官僚を異動させることほど、信頼を素早く破壊するものもない。今回ばかりは違うことを願う」と述べた。
さらなる異動への懸念は少しもないというムンデ氏。不安に思うことはないとしながら、「配置された場所での自身の役割を見つめ、できる限り最善を尽くすだけだ」とAFPに語った。(c)AFP/Anuj SRIVAS