ドナウ川で記録的な水位低下 原発停止や船の運航停止相次ぐ
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【8月5日 AFP】ルーマニアの町コラビアはドナウ川が流れる観光地だが、今夏、この町の港はひっそりと静まり返っている。港にあるのは水草が絡まったプレジャーボート数隻のみだ。ドナウ川では今年、水位が著しく低下したため、砂州(さす)に阻まれて船が出入りできなくなっている。
「去年は泳いで渡れたのに、今は胸の高さまでしか水がない」と、川に浮かぶ島を指差しながら71歳のドルさんは語る。名前のみを明かしたこの漁師は「2年もすれば、歩いて渡れるようになるだろう」とAFPに語った。
ドナウ川は欧州で2番目に長い川だ。5月以降、一部地域の水位は、相次ぐ熱波の影響もあり、過去最低を記録している。
ドイツ西部のシュバルツバルト山地に水源を持ち、東の黒海へと注ぐ全長2850キロのドナウ川。川沿いにある国々は、今年の熱波の影響をまざまざと受けている。
ドナウ川の水位はルーマニアとスロバキアで過去30年間の最低値を記録し、ハンガリーでは観測史上最低となっている。
欧州中部のスロバキアやハンガリーから、さらに東のルーマニアやブルガリアに至るまで、船は満載状態での航行ができず、長時間の待機を余儀なくされている。
ハンガリーは2日、冷却水をドナウ川に依存している同国唯一の原子力発電所を停止した。一方、ルーマニアもチェルナボダ原発の2基の原子炉を停止させた。水位低下を理由に両原子炉が同時に停止したのは初めてのことだ。
セルビアもまた、国内最大級の二つの水力発電所での発電量削減を余儀なくされている。
科学者グループ「ワールド・ウェザー・アトリビューション」が先週発表した報告書によると、今回の干ばつは、人類が引き起こした気候変動によってより深刻さが増しているという。