■「宗教を持った民主党員」でいい

共和党が白人キリスト教徒の支持を集めてきた理由の一つに、民主党が「労働者の党」から、宗教を時代遅れとみなすような「世俗的なエリートの党」へと徐々に変質してしまったことが挙げられる。

民主党全国委員会(DNC)の宗教間評議会の共同議長を務めるインディラ・ドゥギララ氏は、「民主党の政治において、宗教的な領域に空白が生じていた」と認める。

同氏は、信仰を持った候補者たちの台頭は自然発生的なものであり、「決して歓迎されない変化ではない」とし、「民主党員でありながら、同時に信心深い人間であっても何ら問題はない」とAFPに語る一方、政府は世俗的(政教分離)でなければならないという点も強調した。

多くの民主党員、そして多くのキリスト教徒は、トランプ氏のMAGA(米国を再び偉大に)運動と「キリスト教ナショナリズム」の台頭は危機感を抱いている。

特に、ピート・ヘグセス国防長官がペンタゴン(国防総省)で祈祷会を開き、イランとの戦争を正当化するために過激な宗教的文言を使用していることに対しては、強い嫌悪感が示されている。

共和党支持基盤の一つアーカンソー州から連邦議会選に挑む、福音派の牧師ロブ・ライアース氏(51)は、「キリスト教ナショナリズムは、米国における民主主義に対する最大の脅威の一つだ」と断言する。

しかし、ライアース氏をはじめとする民主党のキリスト教徒の反撃の波は、過ちを正す準備ができている。

「信仰を持つ人間こそが立ち上がり、米国には政教分離の原則があると主張する必要がある」とライアース氏は述べ、自身の使命の一つは、右派の白人キリスト教徒たちが作り出した「この混乱を収める」手助けをすることだと説明した。

一方、カンザス州から上院選に挑むハミルトン氏が勝利すれば、同州の民主党連邦上院議員としては1932年以来、実に90年以上の歴史を塗り替える快挙となる。本人は歴史を作る覚悟だ。

ハミルトン氏は「時は来た。私たちはやってのけると信じている。世間には『変化が必要だ』と口にする人々がたくさんいる」と力強く結んだ。(c)AFP/Malcolm FOSTER