■「イエスを侮辱する行為」とは何か

民主党には古くから聖職者が政治に関わる伝統があるが、その大半はアフリカ系アメリカ人(黒人)だった。

現在、連邦議会では、アトランタのエベネザー・バプテスト教会の指導者、ラファエル・ウォーノック氏が上院議員を務めている。この教会にはかつてマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師がいた。

しかし、議会における「民主党の白人の牧師」となると、1975年から1987年までペンシルベニア州選出の下院議員を務めたボブ・エドガー牧師(メソジスト派)が最後だった。

それが今回の中間選挙では、民主党が代表して連邦議会の議席を争う白人の聖職者や神学生が、少なくとも7人立候補している。

アイオワ、テキサス、アラスカ、アーカンソー、カンザス、テネシーの各州から出馬しており、大半は政治の新人。うち3人は女性だ。

しかし彼らは、「共和党の手から聖書を取り戻す」という目的、そして「移民や困窮者を支援する、よりリベラルな政策を支えるためにキリスト教の教えを用いる」という志において一致している。

おそらく最も注目を集めているのは、テキサス州の上院選に立候補している長老派の神学生、ジェームズ・タラリコ氏(37)だ。

保守の本流であり、共和党が支配する同州において、聖書の言葉をふんだんに取り入れた彼の演説は、有権者の間に深く浸透し始めている。

タラリコ氏は演説でこう問いかけた。「何がイエスを侮辱する行為か知りたいですか? 大富豪の税金を減税する一方で、病人を医療保険から締め出すこと。それこそがイエスへの侮辱だ」