【6月30日 AFP】米連邦最高裁判所は29日、ドナルド・トランプ米大統領が連邦準備制度理事会(FRB)のリサ・クック理事を解任することを阻止し、FRBの独立性を保護する判断を下した。最高裁は「大統領は正当な理由なく、自らの都合や理由なしにFRB理事を解任することはできない」との判決を言い渡した。

政治的中立性が求められるFRBは、世界最大の経済大国である米国の金融政策を決定する組織であり、理事は大統領が指名し、上院の承認を経て就任する。最高裁は今回、FRBの独立性が持つ重要性に特別な言及を行った。

判決は5対4で決まった。ジョン・ロバーツ最高裁長官は「(FRBにとって)独立しているという事実だけでなく、独立しているように見えることも、その制度設計の鍵である。国民を不安定な状態に置き、国家(そして世界)の最も重要な金融機関の一つの地位に疑念を抱かせる理由はない」と述べた。

クック理事はこの判決を歓迎し、中央銀行の独立性が「確認された」と述べた。一方、トランプ氏は即座に反論し、SNSで「不正行為を行った者が米国の福祉に関わる重要な決定を下さないよう、直ちに適切な措置を講じる!」と述べた。

トランプ氏が具体的に何を意味しているかは不明だが、クック氏は指摘されている住宅ローン詐欺の疑惑を否定している。

トランプ氏はこれまで、経済活性化のために利下げを行うようFRBに対して前例のない圧力をかけてきた。今回のクック理事の解任の試みは、FRBの111年の歴史において、大統領が理事の解任を試みた初のケースだった。(c)AFP