米連邦裁判所、トランプ氏によるFRB理事解任を一時差し止め
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【9月10日 AFP】米連邦裁判所は9日、ドナルド・トランプ米大統領による連邦準備制度理事会(FRB)のリサ・クック理事の解任を一時的に阻止した。
クック氏は解任通告に異議を唱えて提訴し、解任差し止めの仮処分を求めていた。裁判所はこれを認めた。
ジア・コブ判事は、クック氏の複数の主張が認められる可能性が高いと判断。その中には、トランプ氏による解任通告がFRB法の「正当な理由」の要件に沿っておらず、同法に違反しているという主張も含まれる。
同判事は「FRBの独立性に対する公共の利益という観点から、クック氏の復職が支持される」と述べた。
クック氏の弁護人はこの判断を称賛。「FRBの独立性を違法な政治的干渉から守る重要性を認識し、再確認するものだ」とコメント。
さらに「大統領が根拠のない曖昧な主張に基づきクック理事を違法に解任すれば、金融システムの安定性は危険にさらされ、法の支配が損なわれる」とも指摘した。
トランプ氏は9日夜、裁判所の判断についての記者の質問には答えなかった。(c)AFP