■社会的な意義

大衆のための手頃な移動手段として設計され、ピアッジオ社の本業であった航空機開発に由来するあらゆるイノベーションが詰め込まれたベスパには、社会的な意義も含まれている。

ピアッジオのマッテオ・コラニーノ会長は、イベントの発表記者会見で、ベスパの歴史は「戦後から脱却して進みたい、復興したいと願った国の歴史とも深く関係している」と述べた。

「そして、この願いは、単に物理的な移動だけを意味するのではない。経済的な躍進、そして何よりも社会的なステップアップ(階層移動)への原動力でもあった」

さらに、「今日、ベスパは世界的な現象となり、1946年以来の累計生産台数は2000万台に達しようとしている」と明らかにした。

イタリアのジョルジャ・メローニ首相も25日、首相府の応接室で白いベスパにまたがる姿が写真に収められ、この名車を「優れた工業製品」だけでなく、「世界で最も愛されているイタリアのアイコンの一つであり、イタリアの創造性とスタイルの象徴」として称えた。

ベルギーから地元クラブの仲間と一緒に参加したというフランコ・ガウディーノさん(52)は「これはもはや伝説だよ」とAFPにコメントした。

フィリピン出身のイラック・ディアスさん(52)は、「ベスパの素晴らしいところは、友情をもたらしてくれること」だと話し、「ベスパを停めれば、どこでだって人が集まってきて友達になれる。だから、ベスパは大きな家族のようなものさ」と続けた。(c)AFP/Juliette RABAT