■「移民の流入」

この刺傷事件では、スーダン出身の難民、ハディ・アロディド被告(30)が10日、殺人未遂などの罪で訴追されベルファスト治安判事裁判所に出廷し、殺人未遂罪で起訴された。公判は7月8日に開始される。

この刺傷事件の映像は、トミー・ロビンソンの通称で知られる極右活動家スティーブン・ヤクスリーレノン氏によってX(旧ツイッター)に投稿された後、米実業家イーロン・マスク氏によって拡散され、一気に広がった。

英国ではすでに、南部イングランドのサウサンプトンで先週、英国籍のシーク教徒(インドで始まった宗教)の男に若い白人学生が刺殺された事件への警察の対応への不満から小競り合いが発生し、すでに緊張が高まっていた。

ベルファストの反移民デモに参加した配管工のブレンダンさん(50)は、1998年に終結したユニオニストとナショナリストによる北アイルランド紛争で暴力にはうんざりしているため、「暴力に賛成する人は一人もいない」と強調。

だが、「人を切り刻むような非人道的な犯罪ほど、人々を結束させるものはない」とも付け加えた。

一方、ジョンさんは、「今や『統一アイルランド』が存在する。一般人が、自分たちが実際には人形のように操られていたことに気づいたという意味で、団結している」と主張。

その上で、反移民デモの参加者たちは「欧州全域への(域外からの)移民の流入について真剣に懸念している」と付け加えた。

移民問題は英国とアイルランドの両国で激しい議論を呼んでおり、英国で反移民を掲げる強硬右派政党「リフォームUK」が台頭する要因となっている。

両国では近年、頻繁に反移民デモが発生し、一部は暴動に発展している。(c)AFP