ネタニヤフ氏は「ヒトラーの道歩む虐殺者」 トルコ大統領、イスラエル首相と非難の応酬
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【6月12日 AFP】トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領は11日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相からクルド人に対する「ジェノサイド(集団殺害)」を犯した「反ユダヤ主義的な独裁者」だと非難されたのを受け、ネタニヤフ氏はナチス・ドイツ総統アドルフ・ヒトラーの道を歩む「虐殺者」だと反発した。
イスラエルとトルコの関係は、2023年10月にパレスチナ自治区ガザ地区での紛争が始まって以来、急激に悪化しており、両国は定期的に相手国がジェノサイドを犯したと非難し合うなど、侮辱の応酬を公然と繰り広げている。
直近の応酬は、エルドアン氏が10日、レバノンやシリアでのイスラエルの行動はトルコの安全保障に対する脅威だと述べたことをきっかけに始まった。
エルドアン氏は、「トルコの安全保障は(同国最南端の県である)ハタイからではなく、(シリア北部)アレッポ、(シリアの首都)ダマスカス、そして(レバノンの首都)ベイルートから始まる」として、トルコは「近隣諸国におけるいかなる既成事実も容認しない」と警告した。これは、イスラエルが現地で覆すことのできない新たな現実を作り出すことを指していると解釈された。
これに対しネタニヤフ氏は猛反論し、イランとその代理勢力からの安全保障上の脅威に対処するため、必要であればどこであろうと軍事行動を継続すると表明。
「クルド人に対するジェノサイドを犯し、テロ組織ハマスを支持し、自国民を抑圧して政敵を投獄している反ユダヤ主義の独裁者エルドアンは、イスラエルに道徳を説くのに最もふさわしくない人物だ」とこき下ろし、「イスラエルは、中東および世界全体を脅かすイランとその代理勢力に対し、今後も強力な行動を取り続ける」と強調した。
エルドアン氏はイスラエルがガザでジェノサイドを犯していると繰り返し非難しており、トルコ外相はイスラエルがレバノンでもジェノサイドを犯す恐れがあると警告している。
エルドアン氏は11日、今回のネタニヤフ氏の発言に対し、「ヒトラーの道を歩む者は、歴史上の他の暴君たちと同じ運命をたどることを忘れてはならない」と警告。
「ネタニヤフ政権下で、イスラエルは苦悩を量産する工場と化している。血と涙だけを燃料とし、不安定さと混沌(こんとん)しか生み出していない」と述べ、こうした「虐殺者らに必ず責任を取らせる」と表明した。
イスラエルは、レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラが3月2日にイスラエル北部に向けてミサイルを発射し始めて以来、レバノン南部への爆撃を続けており、レバノンを中東戦争に引きずり込んでいる。
4月の停戦合意により一時的な戦闘休止はあったが、戦闘終結に向けて米首都ワシントンで和平協議が行われているにもかかわらず、戦いは続いている。
イスラエルはシリアでも活発に軍事作戦を行っており、何百回もの空爆を行うとともに、シリア南部への非武装地帯の設置を求めて定期的に侵入を繰り返している。
一方トルコは、同政府と40年以上にわたる武装闘争を続け、昨年に解散を決めた非合法組織クルド労働者党(PKK)との紛争の終結を模索している。この武装闘争では、両陣営合わせて5万人以上が死亡した。(c)AFP