ホテルのスタッフは全員女性、業界の偏見打破目指す スリランカ
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【6月7日 AFP】スリランカ中部にあるホテルでの定例会議中、支配人のジーワンティ・アディカリ氏(43)が「真剣にやっているとは思われないでしょうね。テーブルを囲んでいるのは女の子ばかりだから」とジョークを飛ばした。そのように言う当の本人も女性だ。
緑の豊かな丘陵部のカンダラマ湖のほとりにある「アンバ・ヤール」ホテルは、昨年1月にオープンした。売りは、スタッフ全員が女性という点だ。
ホテル業界の人材の90%を男性が占めているスリランカで、女性の雇用促進を目的とした国内初の試みが、このホテルで行われている。
アイデアが生まれるきっかけとなったのは、新型コロナウイルスの感染拡大と2022年の経済危機による観光業界への二重の打撃だった。さらに経済危機の後には、政情不安から大統領が国外脱出する事態にまで至った。
「苦境が続いた」が、求人があっても就職できるのは男性だけだった。「私たちは機会を与え、もっと多くの女性に集まってほしかった」とアディカリ氏は話す。
オーナーで、14の系列ホテルを運営するテマ・コレクション・グループの男性会長、チャンドラ・ウィクラマシンゲ氏は、女性がチャンスを与えられたらどんな能力を発揮できるかを示したかったと話す。
「残念ながら、スリランカのホテルには男女平等がない」
スリランカでは、女性が職業訓練を受ける機会は少なく、女性の役割はまず、子どもを産み育てることだと思われている。働いたとしても賃金は低く、家庭に入るべきだという考えが根強い。
「男性社会では、ホテルで働く女性といえば、フロントにいる愛想の良い若い女性と、清掃係だけだ」とし、「私は、そうした状況を少しでも打開したかった」とウィクラマシンゲ氏は説明した。