ロシア、西側への攻撃を正当化する「法律戦」強化 ラトビア
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【6月5日 AFP】バルト3国ラトビアの国家安全保障を担う情報機関「憲法擁護庁(SAB)」は4日、ロシアがバルト3国などの西側諸国に対する法的手続きの「悪用」を強化する計画を進めていると発表した。「北大西洋条約機構(NATO)との潜在的な衝突」を正当化する試みの一環とみられている。
憲法擁護庁は公的報告書で、ロシアが自国にとって好ましい政策を推進し、潜在的な攻撃を正当化するために、バルト3国を中心とする西側諸国に対する「法律戦」を強めていると指摘。
「ロシアは、攻撃的な行動の強化やNATOとの潜在的な衝突を正当化する口実として、法的主張を利用する可能性がある」と警鐘を鳴らした。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は過去にもロシア語話者の保護を口実として利用し、2014年にウクライナ領クリミア半島を一方的に併合し、2022年にはウクライナへの全面侵攻を開始した。
ラトビア、エストニア、リトアニアのバルト3国も相当数のロシア語話者・ロシア系住民を抱えており、プーチン氏の次の標的にされるのではないか恐れている。
憲法擁護庁によると、ロシアはバルト3国に居住する「ロシア系住民およびロシア語話者に対する差別」をめぐり、国連の司法機関である国際司法裁判所(ICJ)にバルト3国を提訴する計画を進めている。
報告書は、「憲法擁護庁の諜報(ちょうほう)活動によると、ロシアはすでに訴状を作成しており、現在は提訴に向けた準備を進めている」と説明。
「訴状において、ロシアは国際規範を恣意(しい)的に解釈し、それを都合よく捏造(ねつぞう)した証拠に当てはめるという、極めて狡猾(こうかつ)な手法を用いている」と付け加えた。
ロシア当局は以前からバルト3国におけるロシア語話者の待遇に不満を漏らしてきたが、このような法的措置が取られれば、圧力を一段と強めることになるという。
憲法擁護庁は、「判決がどうなるかに関わらず、ロシアの評価では、訴状を提出することですでに目的を果たしている」「プロパガンダが具体的な行動の基盤となるだろう」と訴えた。
報告書によると、ロシアはイランと西側諸国との間の紛争における判例についても研究を進めているという。
憲法擁護庁は、ロシアの専門家らが、イランが2016年に米国を相手取って国際司法裁判所に起こした訴訟や、米国による制裁および凍結されたイランの金融資産に関する判例を分析したと指摘。
「ロシアの専門家らは、同国と同様に制裁対象となっている国々に対し、共同で対抗措置を取ろうと呼び掛けている。これには、制裁を科した側の責任を追及するメカニズムを確立することなどが含まれる」と補足している。(c)AFP