■複数の障壁

10年ほど前、英国のニートの割合は欧州連合(EU)の平均並みだった。だが昨年までに、英国よりもニートの割合が高いのはルーマニアだけとなった。

報告書は、メンタルヘルス問題の増加が、英国におけるニート急増の大きな要因になっていると指摘した。

ミルバーン氏は、「おそらく過去2世紀で初めて、健康、特にメンタルヘルスの変化が経済成長を阻害し、労働供給の縮小を引き起こしている」と主張した。

ニート危機による経済的損失は、失われた税収や、医療・福祉支出の増加を考慮すると、年間約1250億ポンド(約26兆7000億円)に上ると試算されている。

若者支援団体「ユース・フューチャーズ・ファンデーション」の副最高責任者、サラ・ヨン氏は、「この統計の背景には、若者たちがしばしば複数の障壁に直面しているという現実がある」と語る。

英国商工会議所(BCC)のシェバーン・ハビランド会頭は、ニート問題は「企業側からもずっと前から報告されてきたことだ」と指摘。

「この報告書は政策立案者に対するニート危機についての警鐘とならなければならない」と強調した。(c)AFP