「精算型生活」が流行 デジタルツールで暮らしを管理
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【6月3日 東方新報】外出時はスマートバンドで歩数を記録し、食事前にはスマホでカロリーを計算し、睡眠中も深い眠りが何時間あったかを確認する。今、中国の若者の間で、生活のさまざまな場面を数字で管理する「精算型生活」が広がっている。
中国青年報(China Youth Daily)傘下の中国青年報社社会調査センターは、アンケートサイト「問巻網(Wenjuan.com)」と共同で1339人を対象に行った調査によると、85.4%がデジタルツールを使って生活を管理したことがあると答えた。管理する内容で多かったのは、運動・フィットネス、睡眠の質、消費支出だった。
1980年代生まれの楊静園(Yang Jingyuan)さんは、出産後の減量のため、食材の重さを量るキッチンスケールを購入し、減量アプリで毎日の摂取カロリーを細かく記録した。アプリの円形バーが1日の上限に達すると、それ以上は食べないようにしていたという。
「00後(2000年代生まれ)」の楚雅淇(Chu Yaqi)さんは、締め切り直前に作業をため込む習慣を改めるため、アプリやエクセル(Excel)で予定を管理するようになった。大学3年になってから予定が増え、計画を立てないと生活がすぐに混乱すると感じたためだ。今では家計簿もつけ、プリペイドカードの残額や利用回数まで記録しているという。
調査では、60.0%が専用アプリで生活を記録・管理し、54.1%が電子スケールや体脂肪計などを利用、53.2%がスマートウォッチやスマートバンドなどのウェアラブル端末を使っていた。Excelや紙のノート、スマホのメモ・カレンダーを使う人もいた。
運動好きの彭勲(Peng Xun)さんは、スマートウォッチを使い始めてから生活をより把握できるようになったと話す。運動したか、睡眠の質はどうかといった曖昧な感覚が、データによって具体的になったという。ランニング時には心拍数やペースを確認しながら、無理のない範囲で運動している。
一方で、生活を数字で管理しすぎることへの懸念もある。調査では、40.6%が「生活を過度に数値化すると、独自の体験が必ず失われる」と答え、52.4%が「失われる可能性がある」と答えた。
北京の大学生、陳柏彤(Chen Baitong)さんは、デジタルツールで生活を整えること自体は面白いが、やりすぎは禁物だと話す。食事や時間、お金を細かく計算しすぎると、食べ物の味や生活の楽しさを感じにくくなり、かえって窮屈になるという。楊さんも、厳格なカロリー制限で一度は減量に成功したが、その後リバウンドした経験から、「人はずっと自分に厳しくし続けることはできない」と感じたという。次に減量する時は、カロリーだけにこだわらず、時には自分へのご褒美も取り入れ、栄養バランスを重視したいと話す。
調査では、62.5%が「データを参考にしながらも、体や感情の求めるものにも耳を傾けるべきだ」と答えた。60.9%は、目標に柔軟性を持たせ、数字を機械的に追い求めないことが大切だと考えている。また、データに生活を支配されないよう、数値化する時間や分野を限定すべきだという意見もあった。
陳さんは、「計算することで不安を感じるようになったら、それは変えるべきタイミングだ」と指摘する。データはあくまで補助ツールであり、逆にストレスになるなら手放すことも必要だという。
楊さんは、周囲には歩数ランキングや記録の見栄えにこだわる人も多いと感じている。時には「デジタル断食」をして、数字ではなく自分の感覚で生活を味わうことも大切だと話している。(c)東方新報/AFPBB News