中山大学開発の再使用型ロケット、低空飛行に成功
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【5月29日 東方新報】中国・広東省(Guangdong)中山大学(Sun Yat-sen University)航空宇宙学院の呉志剛(Wu Zhigang)教授チームが開発した面対称型の再使用可能ロケット「逸仙3号」が5月14日、広東省陽江市(Yangjiang)で低空飛行試験に成功した。
同日午後、ロケットは予定高度まで打ち上げられた後、空中でのホバリングや姿勢調整を行い、目標エリアに安定して垂直着陸した。中国本土で大学が主導して開発した面対称型の回収可能な液体燃料ロケットとしては初めてだという。
「逸仙3号」は離陸時の質量が約1トン、高さ4.5メートル、直径0.6メートル。機体は面対称の形状をしており、従来の軸対称型ロケットに比べ、大気圏内でより大きな揚力と姿勢安定性を得られる。特に垂直離着陸による回収に適しているという。
同プロジェクトの主要責任者である中山大学航空宇宙学院の張亮(Zhang Liang)副教授は、「垂直離着陸は再使用型ロケットの中核技術だ。ロケットを安全に回収し、再び打ち上げられるかどうかを決めるからだ。ただ、垂直離着陸には極めて高い制御精度が求められる。ロケットは高速で降下する中で何度もエンジンに点火し、逆噴射で減速し、着地時には速度も誤差もほぼゼロに近づけなければならない。空力、誘導、推力調整制御など複数分野の技術を総合的に使う必要があり、わずかなミスでも失敗につながる」と説明した。
張副教授によると、「逸仙3号」の試験では、ロケットが低空飛行中に姿勢安定、ホバリング制御、減速調整、精密着陸などの重要動作を成功させ、チームのロケット全体設計能力と設計案の工学的な実現可能性を示した。
複雑な飛行環境の中で、ロケットの制御システムは高い工学的信頼性とリアルタイム応答能力を示し、エンジンシステムも安定した性能を発揮した。これらは今後実施される高度10キロでの大姿勢反転着陸飛行試験に向け、重要な基礎となる。
今回の試験ロケットは、中山大学、深セン馭龍航天科技などが共同で設計、研究開発、主要部品の統合製造を行った。プロジェクトチームには中山大学の学生も複数参加しており、同大学航空宇宙学院の「科研創新訓練」課程で長年蓄積した技術を生かし、ロケット設計に深く関わった。学生はこの型のロケットの副総設計師や主任設計師も務めている。
同プロジェクトでは、粤港澳大湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア、Guangdong-Hong Kong-Macau Greater Bay Area)内で産業チェーン全体の閉ループも実現し、研究開発期間の短縮と試験コストの削減につなげた。中山大学の関係責任者は、今後も関連機関との連携をさらに強化し、再使用型運搬ロケットの基盤技術を開発するとともに、サブオービタル飛行試験を行い、中国の商業宇宙事業の発展に貢献していくと述べた。(c)東方新報/AFPBB News