■責任のなすりつけ合い

ニュージャージー州のマイキー・シェリル知事(民主党)は17日、ニュージャージー・トランジットの方針を擁護し、「国際サッカー連盟(FIFA)はW杯のファン輸送に一切お金を出していない」と述べた。

シェリル氏によると、FIFAと前州政との合意により、スタジアムの駐車場が「排除」され、鉄道は通常の4倍ものファンを輸送する羽目になったという。

シェリル氏は「この合意により、ニュージャージー・トランジットは少なくとも4800万ドル(約76億円)の損失を被る一方、FIFAはW杯期間中に110億ドル(1兆7500億円)の利益を上げる見込みだ」と述べた。

民主党のチャック・シューマー上院院内総務も、ジ・アスレチックがこの問題を最初に報じた14日、ソーシャルメディアへの投稿で、FIFAがW杯会場への交通費を負担すべきだと主張した。

だが、多くの試合のチケット価格が高騰していることで既に厳しい批判にさらされているFIFAは、ニュージャージー州のこの動きを「前例がない」と非難した。

FIFAの大会運営責任者(COO)を務めるハイモ・シルギ氏は、「一方的に運賃を引き上げ、FIFAにその費用負担を要求するのは前例のないことだ」と主張。

「他のどの国際イベント、コンサート、主要スポーツプロモーターも、このような要求に直面したことはない。FIFAは、州知事が誤って主張しているような利益ではなく、約110億ドルの収益を上げると予測されているが、FIFAは常に非営利団体だ」と付け加えた。

FIFAによれば、当初の開催都市との合意では「すべての試合に向かうファンに無料の交通手段を提供すること」が求められていたという。

2022年のカタールW杯では、ファンは当日の試合チケットを持っていればドーハ地下鉄を無料で利用できた。

FIFAは以前、その後の再交渉で、試合当日の交通手段は「通常価格」で提供されることが取り決められたと述べていた。