男性に「ノー」と言っただけで刺される オンラインではびこる女性蔑視、暴力を助長か ブラジル
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■男性の「過激化」
ブラジルでは2025年、女性が被害者となった殺人事件の認知件数が1568件に上り、10年前に女性であることを理由に殺害する「フェミサイド」が通常の殺人よりも刑が重い加重殺人として規定されて以来最多となった。
ルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ大統領は最近、「男性はますます非人道的かつ暴力的になっている」と述べた。
女性に対する暴力対策局長を務めるエステラ・ベゼラ氏はAFPに対し、オンライン上の女性蔑視が大きな役割を果たしていると考えているとの認識を示した。
「この『レッドピル』コンテンツは、基本的にヘイトスピーチ(憎悪表現)だ。人間社会を野蛮な時代へと引き戻しかねない一連の価値観を広めている」と述べた。
リオデジャネイロ連邦大学の調査によると、ヘイトスピーチを含み、女性への支配を助長するユーチューブチャンネルは2026年3月時点で少なくとも123あり、2300万人の登録者数を抱えている。登録者数は2年間で18%増加した。
警察のサイバーヘイトクライム対策班の責任者であるフラビオ・ロリム氏はAFPに対し、こうしたコンテンツを視聴する人全員が暴力に走るわけではないが、男性の間で「過激化」傾向が見られると述べた。
これは、「隠された暴力」のイデオロギーに触れることから始まる。フェミニズムに権利を侵害されていると感じた男性は、伝統的な性別役割分担と男性優位の男女関係への回帰を主張し始める。
男性の中には、「女性が身体的暴行を受ける動画」を共有するオンラインコミュニティーに流れ込む者もいる。そこでは「レイプされる女性たちを描写したコンテンツ」も一日中流れている。