【3月19日 AFP】米国のスキーリゾートで提供されたホットチョコレートが熱過ぎたとして、ある家族が同リゾートを提訴した。

カリフォルニア州で起こされた訴訟によると、ブリタニー・バーンズさんとジョシュア・モラン・バーンズさん夫婦は、5歳の娘とスキーの途中で休憩を取り、高級リゾート「ヘブンリー・マウンテン・リゾート」内のカフェで飲み物を注文した。

店員はホットチョコレートにホイップクリームをかけた後、ふたをせずに「娘に直接」手渡した。

娘が飲もうとしたところ、「過剰かつ不必要に熱過ぎる」ホットチョコレートがスキーウェアの中にこぼれ、胸と腹部にやけどを負った。

家族はリゾートに対し、医療費、過去および将来の収入の損失、そして「人生の楽しみの喪失」などの損害賠償の支払いを求めており、リゾートと従業員に過失があったと主張。

「そのような熱い飲み物が、まさにこのような事故やけがを引き起こす大きな危険性があることを予見していたし、予見しているべきだった」と述べている。

バーンズ一家の代理人を務めるサクラメントの弁護士、ロジャー・ドレイヤー氏は、2年前に起きたこの事故で、娘には一生消えない傷跡が残ったと述べた。

米紙サンフランシスコ・クロニクルによると、ドレイヤー氏は、スキーリゾートに行く人はウインタースポーツの性質上、ある程度のリスクを覚悟しているが、今回のケースは異なると主張。

「ホットチョコレートを人間が飲めないほど高温に調理するとは誰も想定していない」と述べた。

ヘブンリー・マウンテン・リゾートを所有するベイル・リゾートの広報担当者は、AFPの取材に対し、係争中の訴訟についてはコメントできないと述べた。

訴訟大国の米国では、ホットドリンクが熱過ぎるという訴訟は珍しくない。

昨年、スターバックスは紅茶に関連したやけどで、顧客に5000万ドル(約80億円)の賠償金を支払うよう命じられた。

この判決を受け、運転中に飲み物をひざにこぼしてやけどをしたとして、同社に対して少なくとも2件の訴訟が提起された。

1994年には、ニューメキシコ州でマクドナルドに対する画期的な判決が下された。当時79歳のステラ・リーベックさんが熱いコーヒーをこぼしてやけどしたとして、280万ドル(現在のレートで約4億4600万円)以上の賠償金を勝ち取ったこの判決は、米国人がファストフード大手を訴える先例となった。

控訴審で賠償額は減額されたが、この訴訟は米国の不法行為法の改革の必要性を示す事例としてしばしば引用されている。(c)AFP