【3月17日 AFP】アラブ首長国連邦(UAE)は16日、ミサイルと無人機による攻撃を受け、民間人1人が死亡し、世界で最も利用者の多いドバイ国際空港の発着に支障が出たほか、重要な原油拠点で火災が発生した。

これに先立ちイランのアッバス・アラグチ外相は15日、中東の米軍基地が空爆の拠点として使用され、UAEからイランの原油輸出のほぼすべてを担うカーグ島に向けてミサイルが発射されたと述べていた。UAE当局はこの主張を否定している。

今回の中東紛争が始まって以来、イランはUAEへの攻撃を続けており、民間航空便の運航を妨害し、ホルムズ海峡両岸のエネルギー施設を標的にしている。

これらの攻撃は、石油資源が豊富で国際交通ハブでもあるUAEに対する経済的圧力を強めている。

当局によると、通常は平穏な北部ウムアルカイワイン首長国では、無人機攻撃により建物1棟が損傷したが、死傷者は出なかった。

東部フジャイラ首長国では、原油インフラへの無人機攻撃により火災が発生した。負傷者はなく、「消火活動が続けられている」という。

フジャイラ港は原油輸送の要衝ホルムズ海峡の外側にあり、同港へのパイプラインのおかげでUAEは原油の大部分を同海峡を迂回(うかい)して輸出できている。ホルムズ海峡は、米イスラエルによる攻撃への報復として、イランが事実上封鎖している。

消息筋によると、アブダビ国営石油会社(ADNOC)は、度重なる攻撃を受け、フジャイラの原油施設の貯蔵タンクへの原油注入を停止した。

国営メディアによると、首都アブダビ郊外では、ミサイルが車に命中し、パレスチナ人の民間人1人が死亡した。

紛争開始以来、UAEでは民間人5人、兵士2人が死亡したと発表している。兵士2人は、技術的な不具合が原因とされるヘリコプター墜落事故で死亡した。

これに先立ちドバイ空港は、無人機関連のインシデントが原因とみられる近隣での燃料タンク火災を受けて、発着を停止していたが、徐々に再開していると発表した。

同空港は、イランが報復攻撃を開始して以来、複数回の攻撃を受けている。

イランはUAEに対し、1900以上のミサイルと無人機を発射している。これは中東紛争が始まって以来、イランが標的とした国の中で最多となる。

UAEの防空システムが飛来物の大部分を迎撃・撃墜したにもかかわらず、UAEへの旅行控えが起きている。

イランは湾岸諸国にある米国の資産だけでなく、ランドマーク、空港、港湾、石油施設などの民間インフラも標的にしている。

隣国サウジアラビアの国防省も、16日深夜以降、東部で60機以上の無人機を迎撃したと発表した。

カタールはその後、16日にイランのミサイル14発と多数の無人機による攻撃を受けたと発表し、ミサイル1発を除くすべてを撃墜したと付け加えた。取りこぼした1発は「無人地帯に着弾し、被害はなかった」という。

一方、バーレーンは中東紛争が始まって以来、イランのミサイルと無人機350を撃墜したと発表した。(c)AFP