トランプ氏、「手負いの獣」イランに「TACOる」兆候
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【3月11日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領(79)は、対イラン軍事作戦が間もなく終結する可能性を示唆することで逃げ道を用意したが、世界は依然として同氏が実際にその出口戦略を実行するのか、そしてイランがそれを受け入れるのかを見極めかねている。
原油価格の高騰が世界経済とトランプ氏の政治生命を脅かす中、トランプ氏は9日、対イラン軍事作戦を「ほぼ完了したようなもの」であり「短期的な遠征」にとどまると述べ、発言のトーンを急変させた。
だが、対イラン軍事作戦の終結時期やその目的について、依然として矛盾したメッセージを発し続けており、最終的にどのような決断を下すのかは依然として不透明だ。
その判断は11月の米中間選挙の結果をほぼ確実に左右するだろう。ガソリン価格の高騰は、生活費高騰をめぐる有権者の共和党に対する怒りをあおる可能性が高い。
これまでの世論調査でも、米国民の対イラン軍事作戦への支持率が記録的な低さであることが示されている。
米ニューヨークのシンクタンク「スーファン・センター」のコリン・クラーク事務局長はAFPに対し、「トランプ氏は、経済的な痛みが中間選挙の行方を危うくすると顧問たちから告げられるまで、この姿勢を続けるだろう」「軍事作戦について政治的決断を下すだろう」と語った。
一部の観測筋は、トランプ氏の対イラン軍事攻撃のスケジュールに関する発言は、トレーダーたちが「TACO(Trump Always Chickens Out、トランプはいつもチキって退く)現象」と呼ぶ動きの証拠だと捉えている。
TACOという言葉を考案した英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)のロバート・アームストロング記者は、「市場を喜ばせたのは、トランプ氏が出口を探しているという明確なメッセージだった」と述べた。
米国とイスラエルが共同で対イラン軍事作戦に踏み切った当初、トランプ氏は作戦は4~5週間続く可能性があると示唆していたが、9日にそれよりも短期間で期間で終わる可能性を示唆したことで、市場は急騰した。
ピート・ヘグセス国防長官は10日、スケジュールはトランプ氏が単独で決定すると明言。 「始まりなのか、中間なのか、終わりなのかを判断するのは私の役目ではない。それは彼の役目だ」と述べた。
クラーク氏は、トランプ氏が「長くても2週間強硬な姿勢を取った後、事態が手に負えなくなったら勝利宣言をする」との見方を示した。