麻薬王の「最後の隠れ家」 高級リゾートをパニックに陥れた銃撃戦
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【2月25日 AFP】22日、メキシコ最大級の麻薬密売組織「ハリスコ新世代カルテル(CJNG)」のリーダー、ネメシオ・オセゲラ容疑者は、同国軍との衝突で殺害された。
「エル・メンチョ」の異名で知られたオセゲラ容疑者と軍との衝突は、中部ハリスコ州のリゾート地タパルパをパニックに陥れた。現地では当時、機関銃の発射音やヘリコプターの轟音が鳴り響いていた。
「恐ろしかった。地上から空へ、そして空から地上へと機関銃の発砲音が聞こえた」と、作戦前夜にリゾートに到着した観光客が匿名を条件にAFPに語った。
夜明けごろに始まった銃撃戦は、数時間に及んだ。
オセゲラ容疑者は愛人と共に現地に滞在していた。当局によると、この愛人の存在が麻薬王の追跡のカギとなった。
オセゲラ容疑者は、このリゾート地では特に目立つことはなかったようだ。ある地元住民は匿名を条件に「こんな人々がここにいるとは知らなかった」と話した。
その一方で、身元を明かさないよう求めた別の観光客は、麻薬王が「この地域にいた」と聞いていたと語る。軍の特殊部隊とカルテル側の警備隊との銃撃戦については「非常に緊迫していた」と振り返った。
当局は、銃撃戦が起きた現場への接近を禁じた。
地元住民によると、オセゲラ容疑者が滞在していた建物は石造り2階建てで、外側には宗教的なアイコン掲げられている。放置された車両に囲まれた建物はドアが開いたままとなっており、周辺には無数の薬きょうが転がっていた。
メキシコのメディアは、豪華な建物内部を撮影した写真を公開した。写真には、引き出しが開いたままの家具や整えられていないベッド、宗教画やろうそくが置かれたテーブル、そして長年オセゲラ容疑者を悩ませていたとされる腎臓病の薬も写っていた。
オセゲラ容疑者の殺害を受け、タパルパは、国内20州に広がったCJNGの報復攻撃の中心地となった。
当初、地元当局からの避難勧告があったが、豪華なキャビンを借りていた観光客らが退去を許可されたのは24日になってからだった。(c)AFP/Sergio BLANCO