2026年2月5日、ソウル市中区の銀行で5万ウォン札を整理する職員(c)news1
2026年2月5日、ソウル市中区の銀行で5万ウォン札を整理する職員(c)news1

【02月22日 KOREA WAVE】韓国で、旧正月の食卓で交わされる年収の話題は、会社員に少なからぬ相対的剥奪感を与える。「新入社員でも年収5000万ウォン(約531万5000円)は必要」「ボーナスだけで数千万ウォン」といった大企業基準の言葉が、あたかも社会の最低ラインのように語られ、現実との乖離を広げている。

連日のように報じられる「平均年収」も、実際の所得水準を十分に反映しているとは言い難い。専門家は、一部の高所得者が平均値を押し上げる統計構造が、こうした違和感の背景にあると指摘する。

国税庁が国会に提出した2024年帰属の勤労所得申告資料によると、韓国の会社員1人当たりの平均勤労所得は約4500万ウォン(約478万3500円)、月375万ウォン(約39万8625円)だった。

しかし、所得順に並べた場合にちょうど中央に位置する人の年収、いわゆる中央値は3417万ウォン(約363万2271円)=月285万ウォン(約30万2955円)=にとどまる。平均値と中央値の差は1000万ウォン(約106万3000円)を超える。統計上、会社員の半数は月300万ウォン(約31万8900円)(税引き前)にも達していないことになる。

所得格差は上位層に行くほど急拡大する。上位10%の平均年収は9117万ウォン(約969万1371円)で、全体平均の約2倍だ。さらに上位1%は平均3億4630万ウォン(約3682万1690円)と全体の8倍に達する。

わずか約2万人の上位0.1%に至っては平均年収が9億9937万ウォン(約1億0623万3031円)で、全体平均の22倍を超える。こうした超高所得層の存在が、全体の平均値を大きく引き上げている。

実際、上位20%(平均6534万ウォン=約694万5642円)を除いた残り80%の会社員の平均年収は3000万ウォン(約318万9000円)前後にとどまる。会社員10人のうち8人は、統計上の「平均」4500万ウォン(約478万3500円)より低い水準にある計算だ。

統計専門家は「平均値の錯覚によって多くの労働者が疎外感を抱かないよう、実際の所得分布を踏まえたきめ細かな経済政策が必要だ」と指摘している。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News