「生活はさらに厳しく」 ベネズエラ政変で揺れるキューバ
このニュースをシェア
【1月6日 AFP】長年の経済危機や基本的物資の不足、定期的な停電に見舞われているキューバでは、左派のイデオロギー的同盟国で主要な石油供給国であるベネズエラに対して米国が軍事作戦を実施したことを受け、人々は生活がさらに厳しくなることに不安を覚えている。
ニコラス・マドゥロ大統領の拘束と国外移送を成功させた米国のドナルド・トランプ大統領は、地域に存在するその他の左派政権への圧力をかけ、またキューバに対しては「崩壊寸前だ」と述べた。
トランプ氏は、キューバに対してはベネズエラで実施したような軍事介入の必要性はないとの見方を示し、キューバがベネズエラから安価な石油を受け取ることなしに「持ちこたえるのは難しいだろう」とし「崩壊しつつあるようだ」と指摘した。
首都ハバナで国営企業の運転手として働くアクセル・アルフォンソさん(53)は「2026年は厳しい、非常に厳しい年になるだろう」とAFPに述べた。
1962年から続く厳しい米国の貿易禁輸措置の下で一生を過ごしてきたアルフォンソさんは「石油の主要な供給国がベネズエラであるならば、状況は少し複雑になるだろう」とし「われわれは60年間戦ってきたし、これからも続けなければならない」と続けた。
■「不確実性」
フロリダ州から約145キロ離れたキューバは、1991年のソビエト連邦の崩壊という大きな経済的試練を経験した。旧ソビエト連邦は主要な貿易相手国であり、信用供与の源でもあった。
キューバは観光業と外国投資を受け入れることで生き延びた。
2000年以降、キューバ政府はマドゥロ氏の前任者であるウゴ・チャベス前大統領との取引に基づき、ベネズエラの石油にますます依存するようになった。
2025年の最終四半期には、ベネズエラはキューバに1日平均3万~3万5000バレルの石油を送っており、「これは不足分の50%を占める」と、テキサス大学の研究者ホルヘ・ピニョン氏(エネルギー専門)はAFPに語った。
10年前にはこの数値ははるかに高かったが、世界的な石油価格の暴落によりベネズエラ自身の経済が混乱に陥った。
過去6年間、キューバは米国の制裁強化、国内経済運営の失策、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による観光業の崩壊といった複数の要因により、ますます深刻な危機に陥っている。
GDPは5年間で11%減少し、政府は電力や医療、補助食品などの基本的な社会サービスを賄うための資金が深刻に不足している。
こうした状況を受け、30歳の弁護士だというダイラ・ペレスさんは「いまは不確実性の中で生きている」とAFPに語った。