■進む捜査

共和党議員と連邦検事は、この公金詐取にソマリア系コミュニティーが関与していたことから、民主党主導のミネソタ州政府が再三の警告にもかかわらず、見て見ぬふりをしていたと批判している。ミネソタ州には全米最大のソマリア系コミュニティーがあり、約8万人が居住している。

州知事選に出馬している共和党のクリスティン・ロビンズ州議会議員はAFPに対し、「告発者たちは州政府に問題を提起したが、レイシスト(人種差別主義者)やイスラム嫌い呼ばわりされるのを恐れがあるとして、あるいは知事と民主党の支持基盤の気分を害するとして、何も言ってはいけないと言われた」と語った。ソマリアの国教はイスラム教で大半がスンニ派。

ミネソタ州のティム・ワルツ知事(民主党)は、こうした批判を否定している。ワルツ氏は2024年大統領選でカマラ・ハリス前副大統領の副大統領候補となったが落選した。

この事件は2022年に公になったが、検察は今年、政治的な暴露を受けて再び捜査に力を入れている。

同じく共和党から州知事選に出馬しているリサ・デムス州議会議長はAFPに対し、この事件は「ようやく必要とされる注目を集めている」と語った。

右派ユーチューバーのニック・シャーリー氏が、保育所が公金を詐取していると主張する動画を投稿し、ホリデーシーズン(感謝祭からクリスマスを挟んで元日まで)中にこの事件への関心を再燃させた。

Xで1億2700万回再生され、FOXニュースでも繰り返し流されたこの動画は、トランプ氏を支持する「米国を再び偉大に(MAGA)」派の反響を呼んだ。MAGA派は、社会保障・移民政策が寛大過ぎると批判している。