【12月26日 AFP】ナイジェリア中部で、イスラム教の宗教行事に向かう人々を乗せたバスが武装集団に待ち伏せされ、女性と子どもを含む28人が拉致された。22日に公表された治安報告書で明らかになった。

国連向けに作成され、AFPが確認した治安報告書によると、「プラトー州バシャール地区ザック村付近で12月21日夜、イスラム教の預言者ムハンマドの生誕を祝う行事に向かっていた女性と子供を含む28人が武装集団に拉致された。警察が捜査を開始しているという。

AFPはプラトー州警察にコメントを求めたが回答は得られていない。

ナイジェリアではここ数週間、集団拉致事件が相次いでおり、治安の悪さに世界の注目が集まっている。

トランプ氏は10月と11月、ナイジェリアでは数々の武力紛争の中、キリスト教徒が「ジェノサイド(集団殺害)」に相当する「存亡の危機」に直面していると非難。25日には、米軍がナイジェリア北西部でイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の「くずども」に対し、致命的な攻撃を実施したと述べ、ISがキリスト教徒の殺害を続けるならばさらなる攻撃を実施すると表明した。

ナイジェリアにおける暴力について、米国と欧州のキリスト教右派は長年にわたり宗教的迫害だと主張しているが、ナイジェリア政府と独立系アナリストらはこの見解を否定し、ナイジェリアでは暴力事件が多発しており、民族や宗教に関係なく被害に遭っていると主張している。(c)AFP