ケニアの因習「女性器切除」、禁止後も根強く残る
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【12月26日 AFP】ケニア南部のマサイ族のコミュニティーで、赤い民族衣装マサイシュカに身を包んだ長老が、女性器切除(FGM)はほぼ根絶されたと主張すると、女性たちがやじを浴びせた。
最寄りの舗装道路から約3時間離れたナロク郡の辺境の村々には、少女のクリトリスと内陰唇(いんしん)を切除するFGMが通過儀礼として今も根強く残っていることを知っているからだ。
地元の看護師はAFPに対し、FGMは2011年にケニアで違法化されたにもかかわらず、ナロク郡では今も少女の約80%がFGMを受けていると語った。
エンタセケラ村で行われたこの問題について話し合う集会で、ある女性が「(女性器を)切除された10代の少女たちが病院に搬送されてくるのに、なぜもうやめたと言うのか?」と尋ねた。
女性たちは力強くうなずいて同意したが、男性たちは無表情のまま座っていた。
FGMは、植民地時代には宗主国である英国、後には内外のNGOからの廃止を求める圧力をかけられてきたにもかかわらず、根強く続けられている。
南部のマサイ族だけでなく、北東部でも依然として根強く残っている。北東部のソマリア系移民コミュニティーの一部では、女性の90%以上がFGMを受けていると報告されている。一部の都市や高学歴層でもFGMは続けられており、活動家たちは、いわゆる医療化されたFGMの増加を指摘している。
2022年の政府調査によると、1998年以降、FGMを受けた10代の少女の割合は全国で29%から9%に減少した。だが、これは一部地域の現実を反映していない。
マサイ族の長老モーゼス・レトゥアティさん(50)はAFPの取材に対し、「文化が変わったので、少女に割礼(FGMのこと)はしない」と答えたが、その後4人の娘のうち1人がFGMを受けたことを認めた。
集会に出席したマサイ族の男性の多くは、FGMをやめるべきだと主張した。ある男性は理由について、性行為の際に「FGMを受けていない女性の方が良い」からだと説明した。
この慣習は、少女は結婚前にFGMを受けるべきであり、受けなければ村八分にされると考えられているため、マサイ族の間で根強く残っている。
そのため、変化には教育、対話、そして汚職の根絶が必要だと活動家は指摘する。「FGMをしているところを警察官に見つかったとしても、何かをわいろとして渡し、そのまま続けるだけだ」と述べた。
警察官のラファエル・マロアさんは、汚職疑惑を否定したが、FGMが根強く残っており、多くの少女が施術を受けるためにタンザニアから国境を越えて連れてこられていることを認めた。
マロアさんはコミュニティーの教育不足を批判した。2022年の統計によると、ナロク郡の人口の約半数は読み書きができない。しかし、AFPが取材を進めると、「両親との衝突」を避けるために娘2人にもFGMを受けさせたことを認めた。