米連邦地裁、ロサンゼルスへの州兵派遣中止を命じる
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【12月11日 AFP】米カリフォルニア州の連邦地裁は10日、ドナルド・トランプ政権に対し、ロサンゼルスに展開している州兵の派遣を中止するよう命じた。
トランプ氏は民主党が主導権を握る都市への軍配備を進めているが、再び法的な打撃を受けた。トランプ氏はロサンゼルスが「無法状態に陥っている」と主張するものの、その証拠は存在しない。
トランプ氏は今年6月、同州の民主党指導部を通さず、移民摘発への抗議活動を鎮圧するため州兵予備役4000名の派遣を命じた。
地元指導者らは、抗議は比較的小規模で、ロサンゼルスの数ブロックに限られていたため、市や郡、州の法執行機関で十分に対応可能だとし、トランプ氏を権威主義的な越権行為だと非難した。
米軍によれば、依然として100人の州兵が「連邦財産と連邦職員を保護し、連邦法を執行するため」に展開している。
チャールズ・ブレイヤー判事は判決の中で、連邦化された州兵の指揮権をカリフォルニアのギャビン・ニューサム州知事に戻さなければならないと述べた。
政権側は、連邦化された兵士は大統領が望む限りその指揮下に置かれると主張したが、ブレイヤー判事は、それは「大統領が合法的に連邦化された州兵を用いて、恒久的な警察部隊を創設できることを許すことになる」と述べた。
「被告側の主張は、大統領が州兵を無制限に支配する権限を持つことを認めるもので、われわれの政府制度の根幹にある連邦主義を完全に覆すことになる」
政府に控訴機会を与えるため、この命令は15日まで差し止められた。(c)AFP