【12月10日 CGTN Japanese】中国南西部にある重慶医科大学付属第一病院が明らかにしたところによると、同院高齢者医学科副主任の呂洋教授のチームはこのほど、国際的な隔月刊学術誌「ジャーナル・オブ・アドバンスド・リサーチ (Journal of Advanced Research)」に最新の研究成果を発表しました。同チームの研究によると、爪の代謝物をバイオマーカーとして評価する爪代謝マーカーは、アルツハイマー病を早期に診断・予測することができ、将来のアルツハイマー病の診断と予測に新たな方法を提供できるとのことです。

呂教授は、従来のアルツハイマー病の検査方法は、神経画像や血液検査結果に多く依存していたが、爪の成長周期は比較的長く、サンプリングは非侵襲的で、過去数週間から数カ月の体内代謝変化を「記録」することができると説明しています。

研究者は199人の被験者から爪サンプルを採取し、関連研究分析を展開しました。最終的な研究結果により、爪代謝オミクス(分子情報を総合的に解析する学問)が、非侵襲的で大規模に長期代謝状態を反映する新たな検査経路となることが明らかになりました。特にラウリン酸の持続的な低下は疾病進展過程の各段階で認められ、疾病進行の提示とリスク層別化の価値を兼ね備えています。

業界関係者は、この研究はアルツハイマー病の早期診断と進展予測に新たな方法を提供したと考えています。将来的に、爪代謝マーカーはアルツハイマー病の早期スクリーニング、病期分類、治療効果モニタリングに用いられ、患者により便利で持続可能な経過観察手段を提供する見込みです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News