ガザ地区の反ハマス部隊、指導者の死亡を発表
このニュースをシェア
【12月6日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区でイスラム組織ハマスと敵対し、イスラエルからの支援を受けているとされるパレスチナ武装組織が、指導者ヤセル・アブシャバブ氏の死亡を発表した。
アブシャバブ氏が率いる「人民部隊」は、もともとガザ地区南部のラファ地区で活動し、人道支援物資の略奪で非難されていた。
イスラエル当局は6月、反ハマスのパレスチナ武装集団に武器を供与していると認めたものの、アブシャバブ氏が率いる組織を直接は名指ししていない。
武装組織は4日、フェイスブックに「大いなる誇りと名誉とともに、人民部隊はガザ地区人民部隊の創設者である英雄的殉教者ヤセル・アブシャバブを悼む」と記した。また、「アブサニマ家の一族間の争いを解決しようとした際に銃撃された」と続け、ハマスによって殺害されたとする「誤った報道」を否定した。
ハマスは殺害への関与は主張していない。
アブサニマ家は声明で、一族の一部がアブシャバブ氏と武装組織との衝突で死亡したとし、「彼(アブシャバブ氏)を倒し、パレスチナの誇りと名誉の新たな章を記した」と述べている。
アブシャバブ氏は、2007年に権力を掌握してガザを支配してきたハマスの打倒を公然と呼び掛けていた。
ガザ中部ザワイダに身を寄せるパレスチナ人避難民は、「ヤセル・アブシャバブの死はわれわれには朗報」「彼らは検問所を設置し、援助物資を盗み、われわれを包囲した」「人々の生活を奪う裏切り者や泥棒は、皆この運命をたどるのだ」と話した。
また別の避難民は、「アブシャバブから個人的に脅威を受けていないが、彼の最後は予想されるもので、避けられないものだった」と語った。(c)AFP