■絶え間ない腹痛

マリアムさん(22)は不倫をした。アフガンでは中絶は恥辱であり、家族全体に重くのしかかるものだが、婚外性交渉はさらに危険で、「名誉殺人」と呼ばれるフェミサイド(性別を理由に女性を標的にする殺人)につながることもある。

マリアムさんは「妊娠1か月の時、母が助産師に連絡したが、高額な料金を請求された。そのため母は私を家に連れ帰り、とても重い石を私のおなかに載せて胎児を押しつぶした」「私は叫び声を上げ、出血も始まった」と説明。

「病院に行くと、胎児は亡くなったと言われた。今でも落ち込んでいて、絶え間ない腹痛に悩まされている」と付け加えた。

米NGO「リプロダクティブ・ライツ・センター」によると、中絶が認められている国に住んでいるのは全女性の3分の1にすぎない。同センターの推定によると、違法な中絶によって世界で年間3万9000人が死亡している。

カブールのある助産師はAFPの取材に対し、「(女性たちを)もっと助けることができず、無力さを感じている」と語った。

東部ナンガルハル州の産婦人科医も絶望していた。「こうした女性たちの気持ちはよく分かる。私は医師になって彼女たちを助けると誓った。でも、助けたくても助けることができない」と語った。(c)AFP