ガザの死者、7万人に 保健省発表
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【11月30日 AFP】2023年10月7日にイスラエルとイスラム組織ハマスとの武力衝突が始まって以降、パレスチナ自治区ガザ地区の死者数が7万人を超えた。ガザの保健省が29日、発表した。
ガザの保健省は声明で、死者数が7万100人に達したと明らかにした。また同省によると、10月10日の停戦発効後、イスラエル側の攻撃でパレスチナ人354人が死亡したという。
ガザでの状況をめぐっては、国際社会は停戦が概ね維持されているとしつつ、当事者双方が停戦条件違反を訴えている。
29日は、国連が定める「パレスチナ人民連帯国際デー」。アントニオ・グテレス事務総長は声明で、「この悲劇は、国際社会が世代を超えて守ってきた規範や法を多くの面で試すものとなった」と述べ、「多数の民間人の殺害、住民全体の繰り返される追放、人道支援の妨害は、いかなる状況下でも決して容認されるべきではない」と強調した。
また、「今回の停戦は希望の光をもたらしている。すべての当事者がこれを完全に尊重し、国際法を回復し維持する解決策に向け、誠実に取り組むことが重要だ」とも述べた。
ガザでの武力衝突は、2023年10月7日にハマスがイスラエルに越境攻撃を仕掛けたことをきっかけに始まった。この攻撃で1221人が死亡し、ハマスは251人を拉致した。
停戦開始時点では、20人の生存者と死亡した28人が人質として拘束されていた。ハマスはこれまでに、生存者全員を解放し、26人の遺体をイスラエルに引き渡している。
一方、イスラエルは拘束していた約2000人のパレスチナ人を釈放し、数百人の遺体をパレスチナ側に返還した。(c)AFP