「息子にまた会えた」AIでよみがえった20歳の姿…韓国・延坪島砲撃戦追悼式15周年
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【11月27日 KOREA WAVE】北朝鮮による延坪島砲撃事件(2010年11月23日)から15年が経った。戦死した海兵隊員を追悼する記念式典が11月23日、大田(テジョン)市の国立大田顕忠院で開催された。
この日、追悼式の映像に映し出されたのは、人工知能(AI)によって生前の姿を再現された韓国海兵隊の故ソ・ジョンウク下士と故ムン・グァンウク一等兵の姿だった。笑顔を浮かべた彼らの映像に、参列した遺族や軍関係者らは涙をこらえきれなかった。
ソ下士は当時21歳。兵役の最終休暇中に港まで向かっていたが、北朝鮮の砲撃の知らせを聞いてすぐに部隊へ戻る途中、砲弾を受けて戦死した。ムン一等兵は入隊からわずか3カ月で延坪島の戦闘に参加し、北朝鮮の砲撃により20歳で命を落とした。
この日の追悼式では「英雄たちの高貴な犠牲、永遠に忘れません」をテーマに、戦死者への献花、参戦兵士の回顧、追悼公演、海兵隊の斉唱などがあった。追悼公演「英雄の歌」ではAI映像による戦死者の登場により、参列者の嗚咽が響いた。
延坪島砲撃事件は、2010年11月23日午後2時34分、北朝鮮が延坪島南西方向で行われていた韓国軍の射撃訓練を口実に、砲撃を開始したことに端を発する。これに対し韓国海兵隊はK9自走砲で即座に応戦し、北朝鮮のさらなる挑発を防いだ。朝鮮戦争以降、北朝鮮が大韓民国の領土に直接砲撃を加え、民間人を対象に武力攻撃を行った初めての事例だった。
この砲撃により、ソ下士とムン一等兵の2人が戦死し、16人の兵士が負傷。民間人も2人が死亡し、10人が負傷した。
海兵隊のチュ・イルソク司令官(中将)は式辞で「火炎と砲撃の中でも、海兵隊は揺るがぬ覚悟で勇敢に対応した。平和と自由を守るため、戦死した英雄たちの献身の精神を忘れず、任務を全うしていく」と述べた。
アン・ギュベク(安圭伯)国防相は「違法な北朝鮮の奇襲砲撃に一歩も退かず、勇敢に戦って敵を撃破した英雄たちは、今も昼は太陽、夜は星となって家族と戦友たちを見守っている」と語り、戦死者の遺族へ「どんな言葉も慰めにならないが、軍は遺族と痛みを共にする」と述べた。
(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News