MAGAの旗手グリーン議員、辞職表明 エプスタイン事件めぐりトランプ氏と対立
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【11月22日 AFP】米共和党のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員(51、ジョージア州選出)は21日、来年1月に議員辞職すると発表した。
極右の有力者であるグリーン氏はオンラインに投稿した動画で、「連邦議会では常に侮蔑され、なじめなかった」と語った。
グリーン氏は、来年の中間選挙で共和党の敗色が濃厚となる中、ドナルド・トランプ米大統領が刺客(しかく)を送り込んでくるであろう「痛ましく私に対する憎しみに満ちた」共和党予備選に支持者や家族を巻き込みたくないと説明。
「私は2026年1月5日をもって議員辞職する」と述べた。
グリーン氏は以前、トランプ氏の「米国を再び偉大に(MAGA)」運動の旗手だったが、トランプ氏は今月、「私はマージョリー・テイラー・グリーン『下院議員』への支持と推薦を撤回する」と表明。
「『頭のおかしい』マージョリーは文句、文句、文句ばかりだ!」と続けた。
トランプ氏はその翌朝、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への複数回にわたる投稿で、グリーン氏を「ざこ」、共和党の「裏切り者」などと非難した。
グリーン氏はその後、自身に対する脅迫が相次いでいると述べた。
グリーン氏の突然の議員辞職表明は、今月の三つの地方選における民主党の圧勝を受けてのMAGAの動揺と、その内部の亀裂の深まりを最も端的に示すものだ。
MAGAは、少女らへの性的人身取引の罪で起訴され勾留中に自殺した富豪ジェフリー・エプスタイン元被告の事件をめぐるトランプ氏の手のひら返しをめぐり、特に意見が割れている。エプスタイン元被告の顧客には、米政財界の大物が複数含まれていたとされる。
グリーン氏は、「14歳の時にレイプされ、人身売買され(支配下に置かれて売春を強要され)、裕福で権力のある男性に利用された米国人女性のために立ち上がったからといって、米大統領から裏切り者呼ばわりされ、脅迫されるようなことがあってはならない。私は彼のために戦ってきた」と述べた。(c)AFP