【11月22日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は21日、領土譲渡によってウクライナ紛争終結を目指す自身の和平案について、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は「気に入らなければならない」と述べ、受け入れるよう求めた。

トランプ氏はニューヨーク市のゾーラン・マムダニ次期市長と大統領執務室で会談した際、記者団にゼレンスキー氏が和平案にあまり乗り気でないことについて問われると、「彼はそれを気に入らなければならない。気に入らないなら、戦い続けるだけだ」「彼はいつか何かを受け入れざるを得なくなるだろう」と答えた。

ゼレンスキー氏は21日、米国による28項目の和平案に異議を唱え、同国ではロシアに非常に有利なものと見られているとして、母国を「裏切る」つもりはないと述べた。

トランプ氏は21日のFOXニュース・ラジオのインタビューで、ウクライナに対し、米国の感謝祭に当たる27日までに和平案に合意するよう要求。

「これまで何度も期限を設けてきたが、順調に進んでいると期限を延長する傾向がある。しかし、27日は最適な時期だと思う」と述べた。

AFPが入手した草案によると、和平案では、ウクライナは東部の広大な領土をロシアに割譲した上、軍備を大幅に削減することになる。さらに、北大西洋条約機構(NATO)に加盟しないことを誓約し、ウクライナが求めている西側諸国の平和維持部隊も派遣されない。ただし、ポーランドに欧州の空軍部隊が駐留する。

トランプ氏は、自身の和平案に基づいてウクライナが割譲しなければならない領土について、戦闘が続けばいずれ失うことになると主張。ロシア軍と戦うウクライナ軍について、「何と言おうと、彼らは非常に勇敢だった」と述べた。

さらに、ロシアがウクライナに続き、欧州の他の国々を攻撃する可能性について問われると、トランプ氏は「彼はこれ以上の戦争を望んでいない」と答えた。

トランプ氏はまた、プーチン氏は4年近く続く紛争の「罰を受けている」として、この紛争は「一日で終わるはずだった」と付け加えた。(c)AFP